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あの変態はなぜパンツを求めるのか? エピソード2:裏ミス鷺森

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前回→http://tunachaofan.blog.fc2.com/blog-entry-144.html

第一話→http://tunachaofan.blog.fc2.com/blog-entry-143.html





 「裏ミス鷺森?」
 放課後の影のびる時間帯。旧校舎の四階にある見すぼらしい教室で作戦会議をしている途中、聞きなれない単語がでてきたので、思わず復唱する。


 「先輩知らないんですか? おっくれってる~」
 「だまらっしゃい。部長、誰ですか裏ミス鷺森って。ミス鷺森とは違うんですか」
 「ミス鷺森は学園祭の『鷺森クイーン』によって選ばれた生徒公認の学校一の美人だからね。彼女はもう何回も被写体にしてるだろう?」
 「そうですね。ミス鷺森も慣れたもんで、俺たちが写真を撮らせてくれって頼むと、ポーズをとってくれるようになりましたね」
 「でも、この裏ミス鷺森は生徒非公認の学校一美人さんだそうだ」
 「ちなみに、それ誰が決めたんですか?」
 「はーい、それは不肖、山田めが決めました! いやぁ、たまらんですよぉ。ェへへへ。彼女、三枝直江(さえぐさなおえ)って名前なんですけどね、ありとあらゆる美しさを表現する言葉を並べたてたところで語り尽くせないほどの美人さんなんです! 腰まで届く長髪は吸い込まれそうになるほどの漆黒でしてね。体はミス鷺森と比べると起伏の少ない形状なんですけど、そこがいい! なめらかなボディラインが清純さを保っているにもかかわらず、やたらと扇情的で私の理性が裸足でエクソダスでしたね! そして彼女の際立った魅力といったら、底なしのあどけなさです! ああ、あの幼い顔立ち……掻き立てられる情欲に罪科の意識が生まれて、背徳感でマイソウル・ユアビーツがヒートエンドを迎えること間違いなしでありますよ!」
 「どうかね、米倉くん。今回の被写体、良さそうじゃないかね?」
 「山田の様子から考えてみるに、どうやらそうらしいです」

 かわいい女の子が大好きであると豪語している山田の審美眼は侮れない。
 山田は女であるがゆえに独特な視点から女子生徒を吟味し、幾度も美しい女性を発掘しては情報を提供してくれる。
 これは女子生徒との関わりあいが皆無に等しい部長と俺にとってみれば、まさに天のお助けというほかない。
 「ウェッへー……なおちゃんは私のミューズです……」
 山田が裏ミス鷺森を思い出し恍惚の表情を浮かべている。
 そんなにやけ面を見ていると、彼女の入部して開口一番に宣誓した言葉を思い出す。
 『ナニのついた男には興味ありません。この学校に、乙女、生娘、かわいい女の子がいたら、私のところに来なさい。以上』
 こうして俺と部長は誰にも告白してないのにフラれた思い出があるという稀有な人間となった。
 俺と部長が立つのですら億劫になるほど落ち込んだのはいうまでもない。
 山田が普通の女子だったら心的外傷も少なかっただろう。
 だが、ダークブラウンのポニーテールが似合うスラリとした体で、眼を見張るほど美しい顔立ちであり、さらに並々ならぬ優しさを兼ね備えたとってもいい子であったがゆえに、俺と部長の乙女心はひどく傷ついた。
 そう、山田は優しいのだ。
 山田はどうやら俺たちの餌食となってしまった女の子を、後日ストレスケアをしているらしい。
 なぜそのようなことをするのかと聞いてみたら、「気持ちの落ち込んだヒロインを慰めると、好感度があがって一気に攻略しやすくなるじゃないですか」との答えが返ってきた。
 何を言ってるのかよくわからない。
 そういえば、数日の内に、その慰められた少女たちが山田を「お姉さま」と呼ぶようになるのはなぜだろう。
 俺、気になります。
 先日、副キャプテンの飯田さんが乗り込んできたけど、今日その飯田さんと手をつないで登校してましたよね。あなたと飯田さんの間にいったい何があったんですか? 「お休みの日にキャプテンとデートなんですよねぇ」って休み時間にさらっと言ってましたけど、あなたとキャプテンといつの間に仲良くなったんですか? 俺、気になります!


次回:「エピソード3:部長」→http://tunachaofan.blog.fc2.com/blog-entry-150.html
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